みかんの執事

みかん執事のひとり言。

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介護の現場で必要な知識:認知症とせん妄症の違い

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今現在、介護をされている方や、やがて経験するであろう介護の情報を収集している方もあると思います。

今回は認知に関する事を私の経験をもとにお話ししていき、いわゆる痴呆症と言われる現象をテーマにし、ネットなどで調べた情報などをもとにお話ししていきます。

 

認知症とは。

認知症は主に脳の病気によって、ゆっくりと進行していきます。初期症状としては、物忘れが見られ、人や物の名前が思い出せなくなったり、置き忘れが目立つようになります。症状が進行するとひどい物忘れや理解力の低下、問題行動などが見られ、介護なしでは日常生活を送ることが難しくなります。

認知症と呼ばれる病気には、主に3種類の病気があります。

アルツハイマー認知症

アルツハイマー認知症は、脳の一部が縮んでいくことにより、物忘れなどが生じる病気です。原因はまだ完全にはわかっていませんが、脳に特定のタンパク質がたまることが関係していると考えられています。加齢によりアルツハイマー認知症の発症リスクは上がっていき、特に糖尿病や高血圧などの持病のある人、頭に怪我をしたことのある人はかかりやすくなります。また遺伝も影響すると考えられています。

アルツハイマー認知症の症状。

物忘れです。通常の物忘れとは異なる特徴があり、食事やその日の出来事を忘れたり重要な約束を忘れたりして、仕事や家事などの日常生活に支障が生じることもあります。そして、物忘れをしている自覚がありません。

レビー小体型認知症

レビー小体という異常な蛋白を大脳皮質に広く認めます。レビー小体が現れる原因は脳の年齢的な変化と考えられています。脳の神経細胞が徐々に減っていき、特に記憶に関連した側頭葉と情報処理をする後頭葉が萎縮するため幻視が出やすいと考えられています。

レビー小体型認知症の症状。

記憶障害を中心とした認知症と動作が遅く転びやすくなるパーキンソン症状、繰り返す幻視が見られます。しかし、患者自身は病気であるという認識がありません。男性の方が女性の役2倍発症しやすく、他の認知症と比べて進行が早いのが特徴です。

脳血管性認知症

脳血管性認知症とは、脳の血管障害でおきる脳梗塞脳出血によって起こる認知症です。 脳梗塞とは脳の血管が詰まって、脳の一部に血が流れなくなってその部分の脳の働きが消えてしまう病気です。 脳出血は脳の血管が破れて出血し、その部分の脳細胞が溜まった血液によって押されて様々な症状が現れます。

脳血管性認知症の症状。

脳梗塞や出血などの脳血管障害によって細胞が壊れた部位は、機能が低下します。物忘れをしたり計算が出来なくても、判断力やその人が今まで培ってきた専門知識などは維持されている場合があります。正常な部位の能力は機能しているからです。

このような病気による症状が認知症と診断されます。

認知症とせん妄は違う。

認知症もせん妄も発症時には、よく似た言動や行動をとります。しかし、認知症は主に病気による脳の障害であって、病気の進行と共に症状も悪化していきます。

せん妄とは。

認知症と違いせん妄とは、何かしらの原因で肉体的や精神的に強いストレスを感じたことによって突然発症する意識障害です。

せん妄の症状。

せん妄の特徴として、突然発症すること、症状が時間とともに変化する(朝、夕に発症しやすい。)こと、幻覚や妄想を伴うことなどが挙げられます。 

せん妄は回復する可能性がある。

せん妄を発症する原因を突き止めて、その原因を解決または治療すれば回復します。

私の体験談。

私も過去に両親のせん妄症を経験した事があります。父親の場合は癌の末期症状で幻覚症状が現れました。原因は体が癌に蝕まれその苦痛によるもので回復することなく入院したのちに亡くなりました。

母親の場合は、入院時に点滴のチューブを抜かないように手袋(ミトン)で拘束されたストレスでせん妄症状を発症しました。その後点滴の回数が減り退院の話が出ると、みるみる回復しました。その何年か後に今度は極度な脱水症状になりせん妄症状を発症しました。やはり点滴入院し、体に水分が戻ると回復しました。

母は多少の脳血管性認知症ではありましたが、非常に穏やかで子供に帰ったように可愛らしいところがありましたが、せん妄症状が起きると、私の子供時代にタイムスリップしたかの様に覚醒し、必死になって子供時代の私を探し心配していました。私はせん妄症状に戸惑いながらも子供時代の私を思う母親の愛情に涙が出てきました。その後回復するとまた穏やかな母に戻っていました。

最後に。

認知症とせん妄症はなかなか区別がつきにくいところもあります。認知症が進行してせん妄症状がでる人もあります。しかし急にせん妄症状が出た時は、認知症であろうと判断せずにケアマネジャーや介護経験がある人に相談して、原因を探して治療したり、ストレスを緩和してあげてください。せん妄症は回復する可能性が高い症状です。

今回は認知症とせん妄症の違いについてでした。最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。🙏