ハワイのマウイ島火災をニュースで見て、あらためて山林火災の怖さを思い知らされました。
亡くなられた方々には、心からご冥福をお祈りします。
私は地元では、消防団に所属しております。
管轄地域で火災があれば出動要請がかかり、現場に行き消化活動をしなければなりません。
とりわけ私達の暮らしている地域は山間部であるので、建物火災と山林火災はだいたい同じ位の比率でおこっていましたが、近年調理器具などの生活器機の発達によって、建物火災が少なくなりましたが、山林火災は以前と変わらず、ボヤも含めて年に2、3回位の出動があります。
今回はなくならない山林火災について考えてみたいと思います。
山林火災の怖さ!
火は下から上へ移っていくので、消火活動が広範囲になります。それに加えて水源が少なく、池や谷から離れていれば、かなり長い消火ラインを引かなくてはなりませんし、ヘリコプターによる消火要請も必要になってきます。
雑木林などには松などの燃えやすい油木なども何種類か自生しており、それらの油木は乾燥していなくても燃えやすいです。
そして火災が広範囲になれば、消火活動をしている消防隊員や消防団員の生命の危険性も高くなります。
なぜ山林火災はおこるのか?
山林火災がおこる原因はいくつか例にあげられます。
焚き火の不始末。タバコのポイ捨て。放火。自然発火。などがあげられます。
私の経験上、焚き火の不始末による火災が多いです。
対策
消したつもりではなく、水をかけて完全に消しましょう!
そもそも野焼きは禁止行為ですが、なんらかの理由で野焼きが認められて行う時には、
水を用意し、いつでも消火できる用意をしてから焚き火を行い、雨上がりなどのまわりに火の粉が移りにくい日を選びましょう。
不用意に火を大きくせずに、消えたと思ってそのまま放置せずに水をかけて、きちんと消火しましょう。(消えたと思った種火が1週間後に風で煽られて出火した事例もあります。)
たばこのポイ捨てはやめましょう!
空気が乾燥している日であれば、たばこの吸い殻のポイ捨てなどで、火災に発展する事が度々あります。
野外でたばこを吸う時は、灰皿やエチケットボックスを持参して吸い殻を持ち帰るようにしましょう。
風の強い日は避ける
大きい火なら尚更のこと、小さな種火でも強風に煽られて火が勢いを増し、火災に発展するケースがほとんどです。
空気が乾燥している時期であれば相乗効果で火災に発展するリスクが高くなります。
過去の事例で1週間前の焚き火の灰から夜間の強風で種火が再燃し、火災に至った事例もあります。
くれぐれも風の強い日の焚き火はしないように心がけましょう。
焼却炉や囲いを作る
火の粉の拡散や風の影響などをを避けるために、ドラム缶などの焼却炉や、支柱を打ちトタンなどで火の回りを四方囲うようにし、火が燃えうつらないように準備をしましょう。
もちろん消火用の水もたっぷりと用意しておきましょう。
まとめ
火災というのはいくら用心していても、様々な条件が重なると発生してしまいます。
ですので、少しでも火災の発生条件を回避する事が、火災防止につながるのではないかと私は思います。
消火活動にあたる、消防隊員や消防団員の方々にとって山林火災はとても危険であり、消火活動も大事ではありますが、自分の生命を最優先とし、決して死線を越える消火活動をしてはいけません。
そして何より山林にて火を取り扱うのはくれぐれもやめましょう。
火災ゼロを目標に、皆さま気をつけましょう。
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。🙏