みかんの執事

みかん執事のひとり言。

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みかんの甘さ増加につながるストレス管理

f:id:kriatenluciana:20230825075537j:image私達みかん農家は、どうすればみかんの糖度が上昇し、美味しいみかんが収穫出来るのかを常に考えています。

近年柑橘栽培の研究により、みかんやその他柑橘の生理現象や習性が解明されてきています。

そういった研究から、みかんの糖度の上昇にはストレスが影響することがわかってきました。

そこで今回はみかんの甘さ増加につながるストレス管理を紹介いたします。

 

みかんの甘さに影響するストレス

一般的にみかんの食味や味を良くするストレスには「水分ストレス」「着果ストレス」があげられます。

みかんの木はストレスがかかると光合成が活発になり果実に糖分を蓄えることがわかってきています。

これらのストレスを管理し上手にかけることによって美味しいみかんに仕上がるのです。

水分ストレス

天気などの自然現象の影響も受けやすいのですが、ある程度は人工的に管理することができ、適度な水分管理が美味しいみかん作りにつながります。

水分管理

一般的に梅雨明けの7月中下旬からお盆過ぎ8月中下旬くらいまでは乾燥させ、強めの水分ストレスを掛けます。 ※強すぎる水分ストレスは逆効果なので朝なっても葉っぱが巻いたままの状態ならば10aあたり10㍉程度の灌水をおこなって下さい。

8月中下旬から9月中旬くらいには逆に水分を与え、酸度を減酸させます。9月下旬以降は収穫まで適度な水分ストレスをかけることで美味しいみかんが出来ます。

マルチドリップ方式

みかんの株もとをタイベックシートや白黒シートでマルチリングし、そのシート下に点滴灌水チューブを設備し、水分管理をします。

降雨を遮断し、人工的に水分管理することによって、安定的に高糖度なみかんが栽培出来ます。

着果ストレス

摘果作業を9月まで遅らせる事によって成長した果実の自重でみかんの木にストレスをかけます。

みかんの枝が下垂し、葉の色が少し黄緑色になってきたら着果ストレスがかかっている目安です。そういった状態が見受けられれば、摘果作業を始めましょう。

最後に

いくつかのみかんの木にストレスを掛ける方法を紹介しましたが、くれぐれも注意しなければならないのは、過度なストレスは糖度が上がるが減酸しないので、酸っぱいみかんになり着色も進まず品質低下につながるので、落葉などしないように適度な灌水も行って下さい。

美味しいみかんが収穫出来るように頑張りましょう。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。🙏