みかんの執事

みかん執事のひとり言。

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線状降水帯の怖さ!

f:id:kriatenluciana:20230622101834p:image去る6月2日に台風2号がもたらす雨雲と梅雨前線が合体し、和歌山県上空に線状降水帯が出現しました。和歌山県全域にかつてないほどの大雨をもたらし、県内全域で土砂災害や河川の増水や家屋の浸水被害などをもたらしました。

とりわけ、和歌山県北中部の被害が甚大で土砂崩れや堤防及び道路の決壊や2人の行方不明者と2人の重症者、174棟の住宅が浸水被害にあったと報告されています。

このような甚大なる被害をもたらした線状降水帯について紹介してみます。

 

線状降水帯とは。

ウィキペディアによると、線状降水帯とは、「次々と発生する発達した雨雲が列をなし、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50〜300 km程度、幅20〜50 km程度の強い局地的な降水をともなう雨域」である。

今回和歌山県を襲った線状降水帯は台風2号と梅雨前線の雨雲が組織化されたものでした。

当日の状況。

早朝から降り出した雨が、午前9時位から様子が変わり大雨が降り出しました。そして正午位に地元区から地元消防団に「谷川から溢れ出した雨水が山道に流入し山道から滝の様に水が幹線道路に流入し、そこからさらに住宅地に流入しているので土嚢を積んで止水してほしい。」と要請が入り、私たち数名の消防団員が幹線道路からの侵入口に土嚢を積みにいきました。

土嚢を積んでいる最中も激しい雨が降り続き、山道からの水は止めたものの、川の堤防から水が溢れ出し今度は川の侵入口に土嚢を摘みに行きました。幸い私たちの地区は住宅の浸水被害はありませんでしたが、谷や川の堤防の決壊や土砂崩れなどの影響で畑や農作物の被害が多数報告されています。

私の園地も被害に。

有田地方も大雨による被害がありました。私の園地も多少の被害がでています。f:id:kriatenluciana:20230622102735j:image谷川の水量に耐えきれず石垣が崩落しています。f:id:kriatenluciana:20230622103157j:image水路が土砂で埋まり、園地内に水が流入し園内が水でえぐられ石垣の一部も崩落しています。f:id:kriatenluciana:20230622103850j:image山崩れした土砂が園地に侵入。

あと、小さな規模の石垣の崩落などは全ての園地でみうれられますし、川に近い園地では大量のゴミが流れ着いております。

再起不能な園地も。

まだ私の園地の被害などは小さい方で自力で復興できますが、川の石や砂などが流入し川原と化した園地や山崩れを起こした園地などは、いくら役場から災害補助をしてもらって復興しても、個人負担金が何百万円にも及ぶとなると、農業としての見通しがたちません。(川に近い園地などは再び被災するリスクが高い。)それに付け加えて機械設備などの損害も出ています。

経営上、園地の修復に何百万円もかけるより、廃園予定の園地や借り手者希望の園地を買う方が安くつく事もあります。

被害を増幅させた要因。

想定外の雨量以外にも考えられる要因は、堤防や水路の石垣の老朽化です。崩壊している堤防などは何十年も前に整備されたもので、比較的新しく設備された堤防などは被害が出ていません。

それと川の堆積物の蓄積です。長年、川上から流れてきた土砂が堆積し、河川の排水能力が低下しているのも影響していると考えられます。

あとは気候変動による影響も考えられます。近年の災害時の瞬間雨量が高くなったように思います、短時間で大量の降雨にあうと日本の小さい河川では排水能力が追いつがないからだと私は考えます。

災害対策。

やはり老朽化した堤防などの再整備でしょう。まずは崩壊した堤防から取り組み毎年少しずつ老朽化した堤防や石垣の再整備に向けて取り組みましょう。堆積物の除去は毎年少しずつ行政が取り組んでいますので引き続き取り組んでいただきたいです。小さな水路の泥上げなどは各個人で取り組みましょう。

それと、ある程度の災害予測の修正は必要です。今回侵水被害にあった地域などは再び浸水する可能性を予想して建造物を建てないだとか、収穫回転率の早い農作物に変更するだとかのリスク軽減に切りかえるのも一つの案だと私は思います。

最後に!

今回の災害被害にあわれた方には心からお見舞い申し上げます。🙏

そして、自然災害というのはいつ襲ってくるのかは分かりません。ですから「明日は我が身」と考え、災害リスクのある地域の人は常に災害を想定しておきましょう。あとは、命あってのものですから災害時に危険を感じたら速やかに避難し、災害から身を守って下さい。消防団員の方も自分の命を最優先として活動して下さい。

今回も最後までおつきあいいただき、ありがとうございます🙏