みかんの執事

みかん執事のひとり言。

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みかんの品種更新(みかん高接ぎの方法!)

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桜の花も終盤になり、みかんの木もようやく芽吹き始めました。

そこで、昨年から取りかかっていたみかんの高接更新を紹介したいと思います。

はじめに!

かつては、上野早生という極早生品種を植えていたのですが、同じ極早生品種でもより品質の良い由良早生に更新しようと思い立ち、古い木は伐採して改植、比較的若い小木は高接ぎ更新しようと昨年から取り組んでいました。

しかし、途中で接木の穂木が足らなくなり、まばらな高接ぎで昨年は終了し、今年再び残りの枝に高接ぎをしたのであります。

みかんの高接ぎ方法!

用意する物

更新用の穂木。接ぎ木ナイフ。鋸。剪定鋏。接ぎ木テープ。シーバルテープ(ビニールテープ)。アルミテープ。癒合剤。

枝を切る

まずは、高接ぎする木の枝をノコギリで切り落とし、接木刀で形成層に切り込みを入れます。

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穂木を用意する。

接ぎ木には前年に発生した春芽か夏芽を使います。

あらかじめ1ヶ月前に採取して葉を全て取り除き、冷暗所で保存しておいた穂木を用意します。

芽が出る前の由良早生の夏芽を今回は接木に使用します。(プロはおがくずに入れて保管しますが、少しの穂木なら、新聞紙で包みビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室や床下などでも保管できます。)

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穂木を加工します。

穂木の中から、真ん中くらいのところのしっかりした芽を、1芽ないし2芽くらい付けて切ります。f:id:kriatenluciana:20230404205816j:image

穂木の加工は、台木と穂木の形成層とが合わさるように、穂木の形成層の部分を平にし、台木と合わせやすい様に接木刀で削ります。

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削った反対側も加工する

先ほど削った部分の反対側は、クサビの様に穂木を鋭利に削り、台木に差し込みやすいように加工します。

台木に差し込む

切り込んだ台木の形成層と加工した穂木の形成層とがピッタリ合わさるように差し込みます。

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テープできつく固定する

台木の形成層と穂木の形成層をピタッと密着させ、ビニールテープで固く固定します。(シーバルテープという接木専用の粘着性の無いテープ使用)f:id:kriatenluciana:20230405045039j:image

接ぎ木テープで被覆する

最後に接木テープと呼ばれるパラフィンテープで差し込んだ穂木を包み乾燥や雨の侵入を防止すれば完成です。(一応枝の切り口に、癒合剤を塗布して接木テープを貼り保護しました。アルミテープを使うこともあります。)

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成功のコツと注意点。

最後に接木を成功させるコツを教えるとするならば、接木に適した時期は4月5月の樹皮が柔らかく、木が活性化し根から吸収した水分が循環しだすのがこの時期です。

そして必ず、台木と穂木の形成層を密着させる!これは穂木が台木の水分を形成層を通して吸い上げ、成長していくからです。

穂木と台木の切り口を、パラフィンテープかビニール袋で覆い、穂木や台木を乾燥や雨の侵入から守ることです。まだ穂木が台木と活着するまでに穂木を乾燥させると穂木が枯れてしまいます。 それと雨水は雑菌の侵入を招き、傷口が腐敗したりします。

接木が成功すれば、新芽がパラフィンテープを突き抜けて顔を出してきますが、失敗すれば穂木が茶色く枯れています。(芽が出なくても穂木が枯れてもいなくて、休眠していて1年後に芽が出ることもあります。)

主枝など立ちぎみの枝ほど養水分や植物ホルモンの移動がスムーズであるために活着率が高いです。

※あとこれは大事な注意点ですが、全ての枝を切り接ぎすると失敗率が高くなりますので、必ず下方のスソ枝を力枝として残して樹液の流通を止めない事が成功率を高めます。

接木に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみて下さい。

今回も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。🙏

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