みかんの執事

みかん執事のひとり言。

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みかんの高接ぎの経過観察と管理!

5月も中盤にさしかかり、初夏を思わせる暑さになりました。以前にご紹介しました「みかんの高接ぎ!」で、上野早生の木に由良早生を接木した枝に新芽が出てきました。

 

高接ぎ更新の経過観察

高接ぎの成功の第一段階で、活着し新芽が出てきました。

f:id:kriatenluciana:20230518090150j:image(シルバーのテープの左に見えるのは昨年腹接ぎしておいた芽からも新芽が出てきました。)

f:id:kriatenluciana:20230518090841j:imageこのように台木と芽が活着すれば、新芽が接木テープを突き抜けて姿を現します。

f:id:kriatenluciana:20230518091316j:imageこちらは昨年高接ぎした枝です。たくましく成長してくれています。来年か再来年にはみかんが収穫できます。(樹勢や芽の成長具合を観察しながら。)

芽かき処理。

接木した新芽が成長してくると、そこからまた沢山の新芽が枝分かれしながら成長していきます。そして基部である台木からも新たなる新芽が発生してきます。

新芽の数が増えれば養分の奪い合いになるので、台木部の新芽と勢いの弱い芽や方向性の悪い芽を切除し、樹形を整えながら残した芽を成長させます。f:id:kriatenluciana:20230518121038j:image元の台木から出てきた新芽も養分を横取りされるので摘み取りましょう。
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摘心処理。

接木した新芽は雨が降るたびにぐんぐんと成長していきます。しかし成長し芽を伸ばしても薄い若葉色で柔らかいままで、なかなか緑化してくれません。

伸びた分風を受けたりすれば折れる可能性もあるので、ある程度芽が成長したら摘心処理をします。

f:id:kriatenluciana:20230518122628j:image※ヘタなイラストですみません。

 

新芽が伸びると先端部分の葉っぱ4~5 枚のところを切除します。(3分の1くらい。)

摘心処理をすると、緑化が早まり柔らかかった新芽が硬くなり力強さも出てきます。

アブラムの防除。

特に最初に接木テープから顔を出したばかりの新芽に寄生してきます。アブラムに新芽の樹液を吸われるとせっかく顔を出した新芽が枯れてしまいます。(その後また同じ所から新芽が出てくる。)

雨上がりの日にアブラムシの出現が見受けられますので、見つけたら駆除してください。(私はホームセンターで買った霧吹きタイプの薬剤で対応しています。)てんとう虫さんも🐞頑張ってくれています!

エカキムシ(ミカンハモグリガの幼虫)の防除。

f:id:kriatenluciana:20230518175937j:image※エカキムシの被害に遭った旧葉。

 

5月下旬から8月いっぱいまでエカキムシの防除が必要です。エカキムシの被害をうけると、成長を阻害されると共に外観も阻害され食害された葉は落葉したりもします。

私達みかん農家はその時期には、エカキムシだけではなく他の害虫にも適応する殺虫剤を定期的にみかん畑に散布するので、その際ついでに苗木や高接ぎした木も同時に防除できますが、家庭菜園などでみかん栽培をされてる方は適応薬剤を定期的に散布してあげて下さい。(エアゾール式や霧吹き式の総合的な殺虫剤がホームセンターなどで購入できると思います。)

成長後の誘引。

芽が成長し長くなれば、風などの影響を受け不安定になり新芽が折れる危険性も出てきますし、自分の目指す樹形に向けて支柱を立てて、その支柱に添うように成長した芽を結束し雨や風などの外部からの影響から守りましょう。

最後に。

みかんの高接ぎには、品種の違うみかんやその他の柑橘類の更新や枝別でさまざまな品種を栽培できる楽しみがあります。

苗木立てよりも元々の台木になる木がある程度成熟しているので、収穫までのかかる年数が短いです。

その反面、苗木立てと比べて老化も早く樹勢維持の管理にも気を使わなくてはなりませんし、台木の元の品種と新たに更新する品種との相性や高接ぎに不向きな品種などがあります。

今回私が高接ぎした由良早生などは、一般的には高接ぎには不向きな品種と言われています。(活着はしますが、その後の樹勢が弱くみかんが実ってもあまり収穫量が期待できない。)

しかし、今回私は台木となる上野早生の木が若年の若木であり、園地も谷間で水分が不足しにくい場所であることを考慮して高接ぎをしてみました。

これからも試行錯誤しながら見守っていきます。

今回も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。🙏

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