最近の物価高騰を懸念し、我が家の食糧自給率を上げるべく、今年の夏まで放置していた母の家庭菜園を復活させる決意をしました。
私はみかん農家であり、柑橘類や一部の落葉果樹の栽培に関しては、それなりの知識と実績があり、栽培データも管理しています。
しかし、野菜作りに関しては、まったくのど素人であり、作り方がまったくわからないのですが、幸いご近所の先輩農家さん達は、みかん栽培の合間に自家消費の野菜を栽培している人が多く、私がアドバイスを求めると皆さんプロ級のアドバイスを伝授してくれます。
そこで今回は、先輩農家さん達のアドバイスをもとに挑んだ、「初めての冬野菜作り」をご紹介します。
まずは土づくり
あらかじめ管理機や三又などで土を起こしておきます。
植え付けの2週間前くらいに牛糞堆肥を混ぜ込み土に馴染ませました。※牛糞堆肥を入れると土がフカフカになるとのこと。
植え付けの3日前くらいに苦土石灰を混ぜ込み、畝立て前に化成肥料とダイアジノン(農薬)を混ぜ込みました。
先輩農家さん達の話では、忙しい時は堆肥と苦土石灰と肥料は一度に混ぜ込んでも大丈夫らしいですが、石灰窒素を使う場合には石灰窒素単体を投入してから最低2週間は放置しないといけないのだそうです。
長らく放置していた野菜畑ですので、土が固くなっている上に、以前故障していた管理機をすでに処分していたために、すべて三又で耕さなければなりませんでした。
早朝や仕事終わりの帰宅前などに何回かに分けて耕しました。
畝作り
土づくりができたら畝を立てます。畝を立てることによって水はけが良くなるのです。
私はビニールマルチを敷く積もりなので、幅1mのビニールマルチですから、幅80cm位の畝にしなければなりません。
端から20cmの所に杭を打ち(土よせ部分)、さらに畝幅の80cmを測り、その測った所にも杭を打ちます。その対岸にも同じ間隔で杭を打ち、対岸どうしの杭に紐を引き、その紐を定規にして畝を立てます。
そして、最初20cm開けた部分の土を畝立てする80cmの所に寄せます。初めは三又を使って土を寄せ、仕上げに鍬やジョレンで土を寄せます。
後は、同じ要領でいくつかの畝を仕上げていきます。
ビニールマルチを敷く
ビニールマルチは敷く人と敷かない人があります。ビニールマルチを敷く目的は、保湿や保温そして防草です。私はあくまでも防草目的でビニールマルチを敷きました。
畝の上にシワにならないように、ピンっと張ります。そして風で捲られ無いように、端に土を被せたり、石やピンを使って固定します。
風が強い日はビニールが捲れて作業しにくいので、出来るだけ風の無い日に作業しましょう。
植え付け
いよいよ植え付けです。今回私は白菜とキャベツを葱を植え付けました。(お鍋用の野菜)
白菜とキャベツは10P入りのミニポット398円をそれぞれ1セットずつと、干し葱苗一束200gを買いました。
白菜は40cm間隔の一条植えにし、キャベツは30cm×40cm間隔の2条植えにしました。
ビニールマルチに40cm間隔て穴をあけ、野菜苗を植え付けます。植え付けたあと開けた穴の部分に土を被せ穴を塞ぎます。そうする事によって被せた土が植え付け部分の凹みを補修し、水分調整するのです。
同じ要領でキャベツも植え付けていきます。
葱は最後の余った土で50cmの畝を立てて、ビニールマルチ無しで2株ずつ20cm間隔で植え付けて、株間に枯草を敷きました。
最後にお水を与えれば植え付け完了です。
防虫対策
外部から食害にくる虫や鳥から苗を守るために、トンネルを作成します。
畝の外側にUの字になったトンネル支柱を立て、その支柱の上から防虫キラキラメッシュで畝ごとすっぽりと囲います。後はキラキラメッシュが風で飛ばないように石やピンで固定し、少し寒くなり虫が減ってくる11月頃まで囲います。そして、虫が少なくなってきたら取り外します。
まとめ
物価高高騰から始めた野菜作り。何人かの先輩農家さん達からアドバイスを受けて取り組んで見ました。
一番大変だったのはやはり土づくりであって、とくに長年放置していた野菜畑は土が固く、それを人力で耕すのには苦労しました。
一度耕しただけでは堆肥が混ざりにくく、日を分けて何回も耕しました。
植え付けも、畑自体が小さいので限られた面積に出来るだけ植えたかったのですが、白菜などはある程度間隔を取らないと結球しないとアドバイスをいただき、一条植えにしました。
じつはもう一畝何も植え付けせずに、玉葱用に空けています。苗は来月入荷らしいです。
今回初めて冬野菜を植え付けてみて、やはり重要なのは最初の土づくりです。先輩農家の皆さん全員が「素人が良い野菜を作りたければ、とにかく肥料を効かせろ!」とのことです。
無農薬有機栽培などは、ある程度の知識や実績がある人が、さらなる高みを求めて挑戦するものであり、初心者が最初から挑むとろくな野菜が出来ずに挫折し、野菜作りが嫌になります。
まずは少しでもましな野菜を作れるように、先輩達のアドバイスを聞き、頑張ります。
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。🙏