みかんの執事

みかん執事のひとり言。

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みかんの花の防除。

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ゴールデンウィークも晴天に恵まれ,皆様いかがお過ごしでしょうか?

我が農園のみかんも満開に花を咲かせています。みかんが花を咲かせると私達みかん農家は、本格的にみかんをお世話するシーズンに入るのです。私の農園も5月3日から花の咲き具合を見ながら薬剤防除にとりかかったのです。

 

今回の防除の目的。

主に花びらの落弁期の灰色カビ病や黒点病の予防とカイガラムシ類の予防、及び樹勢維持の為の葉面散布。

f:id:kriatenluciana:20230504102152j:image※上段左から、ジマンダイセン水和剤、ベルクートフロアブル、イオウフロアブル、下段左からアプロード水和剤、ソリボー(水溶性ホウ素)

使用薬剤。

ジマンダイセン水和剤。

主に黒点病の防除に600倍で散布。マンゼブ水和剤無くしてみかん栽培は成り立たないと言えるほどの基本的な薬剤です。

ベルクートフロアブル。

灰色カビ病の防除に2000倍で混用散布。一昨年灰色カビ病の被害を受けかなりの損害を受けた。

イオウフロアブル。

サビダニの防除に400倍で混用散布。昨年後半にサビダニ被害果がチラホラ見られたので忌避目的で散布。(火山や硫黄の多い所にはダニが存在しないとか?)実際他のダニ剤より安くて効果があります。

アプロード水和剤。

カイガラムシ類(主にイセリヤカイガラムシ)の防除に1000倍で混用散布。イセリヤカイガラムシ自体もさることながらイセリヤの出す排泄物にすす病が付き、果実が非常に汚れ、品質が低下します。

ソリボー(水溶性ホウ素)。

ホウ素欠乏症によるヤニ果や果皮障害の対策として2000倍で混用散布。(雑柑類は1000倍で散布)主に八朔などのヤニ果対策に使用するのですが、みかんの場合も極度に乾燥する園地などではホウ素欠乏症が見られ、その対策として使用。

アミノ酸濃縮原液。

光合成促進など樹勢維持の目的で1000倍で混用散布。もろみのいい香りがします。発酵アルコールを作る過程の副産物らしいです。光合成促進、着色促進、増糖などが期待されます。

感想。

主に満開以降の落弁にさしかかっている園地から順に散布していきます。今回は灰色カビ病と黒点病の防除を主な目的として散布しました。私は数年前から配合肥料の施肥量や回数を減らし、農薬散布の際にアミノ酸液肥などを混用散布し樹勢維持をはかっています。もちろん元肥としての配合肥料を施しますが、その量を減らしアミノ酸濃縮原液を葉面散布した方が私の園地では効果的であり、かつ品質向上が実感されます。農薬散布の際に混用するだけで施肥作業を節約でき、樹勢もよくなり経費も削減になって経済的です。

最後に。

この満開期から落弁期にかけての薬剤防除はみかん栽培にとっては、非常に大切な時期です。この時期のみかんの品質低下が収穫期の品質低下に大きく影響します。幼果期の小さなキズや病班が果実が成長するにつれて、その分キズや病班も大きくなるのです。

これから秋の収穫までの間、常に天気やみかんの状態に気を配りながらみかんのお世話をしていかなければならないのであります!

今回も最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。🙏

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